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OTC医薬品の通販問題の議論の経緯
12月16日 政府の規制改革会議 : 厚労省に「インターネットを含む通信販売による一般用医薬品の販売規制」に関する公開質問状送る 12月19日 厚労省はこれに文書で回答し、来年6月から省令で販売の規制を強化する考えを明らかにした。 これを受け、政府の規制改革会議は、「ネット販売は対面販売と比べてなぜ安全性が劣るのか、きちんとエビデンスを出してほしい」としている。 今後の最重要テーマと位置付けて、規制強化の撤回に向け議論を重ねていく構えだ。 規制改革担当相は「国内だけ医薬品販売規制を厳しくして、外国からもっとひどいもの(薬)が入って来ては元も子もない。」と述べている。 外国からもっとひどいものが入ってくる? ??? こういうことをやる輩は、ネット販売ができまいができようが、ネットで手に入れるものだ。 本当にそういった危険から国民を守るとするのであれば、そんな議論をする前に、ネットの規制をかなり強烈に強化したほうがいいんじゃないか? という極論まででてくることになってしまう。 要は、バランスの問題である。難病で国内では手に入らない薬を医師と話し合って海外から取り寄せるのと、OTC薬をネットで大量購入するのは別問題である。OTC薬の医薬品の範囲は、別に命にかかわる問題でもなく、風邪だって薬を飲まなくても放っておけば治るものである。よくならないのであれば、きちんと医療機関へ相談すべきものである。 インターネット販売で鎮静剤を購入した未成年が自殺未遂を起こした事件があったが、一人一本販売というようなことで日本はOTC医薬品でも購入できるようにしている。 かぜ薬にしてもしかりだ。オーストラリアやイギリスでは薬剤師販売のオーバー・ザ・カウンターになっている。ところが日本は、風邪薬のほとんどが指定第二類医薬品であり、販売に必ず薬剤師が必要である第一類医薬品にはなっていない。 決して、医薬品販売がきびしいとは思えない! ヨーロッパなんかは、英国圏のイギリスを除けば、大陸のほとんどが ethical drug (処方箋薬)だ。そういうことを考えると、薬剤師なしで漢方薬が購入できる日本はむしろ甘いとも言える。 そんな中、非常に興味深いニュースが入ってきた。ダイエーが無許可で医薬品を販売していたというのだ。しかも39店舗にものぼる。 なんじゃ そりゃ??? の世界である。 スーパー大手ですら このimmoralな状態。ネットなんかを規制したらえらいことになることは目に見えている。 法律も守れないような社会で規制緩和をしたらどどうなるか。 http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008122201000732.html 人の健康・安全を政治の道具やおもちゃ、野心達成の手段にしてはならない。国民の安全を守るのが政治であり行政ではなかろうか。 ネット販売は便利であり、利便性を考えたらいいものであり、決して否定するつもりはない。 ただ、今のこうしたimmoralな状態の現状だと、私はノーという意見である。 ネット販売を行うのであれば、なりすまし対策や多重購入阻止の方法、個人情報のセキュリティの問題 こういった安全面での問題を解決すべき具体策をきちんと示してから、利便性とその安全性を天秤にかけて議論するようにしたらどうだろうか。 これ以上、お互いが自分たちの主張を繰り返し、泥試合を続け薬事法改正のスムーズな施行を妨げるより、厚生労働省がいっている安全面に対する解決策をどう打ち出していくか具体策を考え、厚生労働省とも真摯にとりくみ今後につなげていくほうが建設的なのではないだろうか。
by yakuji-info
| 2008-12-24 00:03
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