11月18日「医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期研修制度)のあり方に関する研究会」の第4回班会議が開催された。
この中で、全国医学部長病院長会議会長、岩手医科大学学長の小川彰氏は
「医師養成削減政策に加え、臨床研修制度が医師不足にとどめを刺した」と批判した。
さらに医学教育をはじめ、日本の教育機関への公財政支出はOECD諸国と比べて低い現状を問題視している。
(1)医師養成削減政策の見直し
(2)臨床研修制度の見直し
(3)医療費削減政策の見直し
この「3点セット」で進めることが重要だと主張した。
一方、同日、「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」の第3回会議も開かれており、医学生と指導医をはじめとする医師を対象に実施した臨床研修に関するアンケートの速報結果の公表と、3人の大学関係者らへのヒアリングが行われた。
厚労省医政局医事課医師臨床研修推進室長の田原克志氏は、「期間、内容、定員の3つが焦点になる」とコメントしている。
「期間」とは、研修期間全体を2年から1年にするということではなく、各診療科の研修期間の問題とした。
「内容」と連動し、現在7分野ある必須科目を減らす一方で、各科について「1カ月以上」(内科は6カ月以上)となっている研修期間を、例えば「3カ月以上」にする。
将来専攻予定の診療科を重点的に研修するプログラムを導入する案が考えられるとした。
研修臨床医制度は、現在努力義務から義務化されている。
医師法第十六条の二第一項に規定する臨床研修に関する省令
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/rinsyo/hourei/021211.html
1. 医師としての人格を涵養
2. プライマリ・ケアへの理解を深め患者を全人的に診ることができる基本的な診療能力を修得
3. アルバイトせずに研修に専念できる環境を整備
の3つを基本3原則としているが、
1.大学医局のスタッフ減少 ⇒ 派遣医師の引き上げ ⇒ 病院医師不足
2.インターンが選択する診療科に偏り ⇒ 3K診療科(産婦人科、小児科、脳外科など)を選択するインターン減少
3.大学医学部の研究レベル低下
などの弊害が指摘されている。
今後の研修臨床医制度が、産婦人科不足などの解決策の一つになっていくのか注目である。