ミシガン大学のグループが高齢での記憶力低下(認知症)を回避できる可能性を示唆している。
最初に断っておくが、あくまでも可能性というか、リスクを軽減する可能性ということである。
グループは、米国の介護施設や他の施設に入所していない70歳以上の人々における認知障害について研究をしている。
グループの研究者らは、『認知障害』を、軽度の記憶力低下ではなく「認知症において認められるもの」と同程度の記憶力低下と定義した。
1993年に約7,400例、それとは別に2002年に約7,100例の人々がコホート研究として記憶力の検査を受けた。
その結果、1993年に70歳以上であった人の認知機能低下のリスクは、2002年の同じ年齢群の人のリスクよりも高かったとしている。
では、なぜ後の世代の方が重度の記憶力低下が発現する可能性が低かったのかに関しては示されていないが、いくつかの仮説が立てられている。
その仮説とは、教育レベルが有意に上昇したこと、同じく高血圧や高コレステロールのような心臓血管リスクの治療が影響しているのではとしている。
より多くの教育がなされることが脳を鋭敏な状態に保つのに役立つ可能性があり、心臓の健康につながることは脳にとって良いことである。
しかし一方、個人のリスクが低下しても、アルツハイマー病や他の認知症の症例は増加するだろうと予測している。
それは、米国の人口の高齢化が進んでいるからである。
日本も高齢化社会。特定健康診査制度でメタボリックシンドロームが話題となっているが、認知症というのもこれからの大きな問題になってきている。
いずれにしろ、生活習慣病の面からも、認知症の面からも、高血圧、高コレステロールは気をつけるにこしたことがないのであろう。