睡眠・食事・運動などの生活のリズムは、“体内時計”にコントロールされている。
体内時計が狂うと、生活が乱れるだけでなく、不眠症・鬱症状・不登校などの原因のひとつと考えられている“リズム障害”を起こす。
体内時計は、おおよそ24時間の周期で遺伝子がリズミカルに機能するネットワークシステムから成り立っていると考えられ、約20個の転写因子タンパク質などが中心部を形成していることが明らかにされている。
このたび、ショウジョウバエの体内時計システムで “Orangeドメイン”と呼ばれるタンパク質構造を有した“時計遺伝子重要な役割を演じていることから命名された新しい遺伝子“時計じかけのオレンジ”が発見された。
この遺伝子と似た遺伝子はヒトでも存在しており、この発見で体内時計の仕組みが明らかになれば、体内時刻に合わせた薬剤投与やリズム障害の診断・治療への応用が期待されている。