有限責任中間法人医薬品開発支援機構(APDD)が正式に発足した。
APDDは、MD試験を審査する専門組織として、日本薬物動態学会の本来の目的である学問的発展という一義的な科学的な内容の延長上にある社会的使命については学会の意図を反映した別の団体が果たすべきものであると考え、医薬品開発を効率的に実施するための仕組みや方法について国内外の調査研究を行い、社員相互の利益を図るとともに、臨床試験の安全で円滑な実施を支援することを目的に設立された。
MD試験(microdose study、microdosing study)は、マイクロドーズ臨床試験(マイクロドーズ試験)の略称で、
ごく微量(100μg以下)の化合物をヒトに単回投与することにより、PETなどで新薬候補化合物から最適化合物をスクリーニングする。
為に実施する試験であり、Mass Balance試験(Mass Balance Study)と呼ばれることもある。
【MD試験にスポットライト】
PET(陽電子放射断層撮影法:Positron Emission Tomography )やAMS(加速器質量分析法:Accelerator Mass Spectrometry)といった、新技術が開発され、法律上、放射性同位元素(RI)と認められない程度の
微量化合物を測定することが可能になったということがあります。
【MD試験の手順】
(1) 候補化合物をポジトロン核種等で標識化。
(2) 投与後体内に局在する化合物の検出を、PET(陽電子放射断層撮影法)で行う。
(3) 血中薬物濃度の測定に、AMS(加速器質量分析法)を使用。
【MD試験のメリット】
(1) 非臨床試験段階から臨床試験段階への移行がスムーズになる。
(2) 医薬品の開発リスクが低下。
(3) 医薬品の開発費用の低減・開発効率向上。
MD試験の目的自体は、化合物のスクリーニングであるが、ヒトを対象とするため安全性や倫理面の問題などにより、GCP等の規制に抵触し国内では認められていない。厚生労働省では、2007年1月からMD試験の指針作りの研究班が発足した。夏ごろまでに案をまとめる予定になっており、これにAPDDが貢献することになるであろう。