厚生労働省が、アセトアミノフェンの製造・販売承認を持つすべての製薬企業に対して、小児に対する効能・効果や用法・用量を追加する一部変更承認申請を促すことを決めた。
厚生労働省の「小児薬物療法検討会議」が3回目の会合を開かれ、日本外来小児科学会が提出した解熱薬アセトアミノフェンの小児療法に関する報告書を了承したものである。
新たな治験は求めず、剤形や投与経路の追加を行わないため、製剤設計や同等性試験は不要。
「小児薬物療法検討会議」は、2009年度までに小児関連学会から要望のあった約100品目について、用法・用量などを定める取り組みを進めている。
国内外の論文などで十分なエビデンスが得られた場合は、文献情報のみで製薬企業に小児適応の一変申請を促し、データが不十分な場合でも、国内の医療現場での使用実態を調査する。用法・用量の追加ができるほどのエビデンスが集まらなくても、医療現場に伝えるべき一定の情報が収集できた場合は、一変申請ではなく添付文書の改訂指導だけを行うケースもある。
アセトアミノフェンは、優先的にエビデンスの収集を進めていた&品目の1つ。日本
外来小児科学会は報告書で、アセトアミノフェンには多くの剤形があるため、剤形追加
の必要はないが、小児に対する効能・効果を明示しているのはドライシロップ、シロッ
プ、座剤だけであり、内容は「小児科領域の解熱」に限られていると指摘。医療現場で
は鎮痛にも使用されているため、効能・効果を「小児科領域における解熱および鎮痛」
にすべきとし、用法・用量についても、錠剤など小児に使用される可能性のあるすべて
の製剤について明示するよう求めた。具体的には、収集したエビデンスを基に、「乳児、
幼児、小児には体重1㎏当たり1回10~15mgを使用する。使用間隔は4~6時間以上
とし、1日総量として体重1㎏当たり60mgを限度とする」などを提案、了承された。
今後は、薬事・食品衛生審議会で有効性や安全性の事前評価を行い、製薬企業に対し一変
申請を要請していくが、厚労省医薬食品局審査管理課では、「いつごろの審議会にかけられるかなどのスケジユールは未定」としている。
また、日本小児循環器病学会から提出された「酢酸フレカイニド」の小児療法についての報告書の検討も行われ、今後国内の医療現場でどのように使用されているのかを調べる処方実態調査を行うこになった。
参考資料