血圧はというと、上が●●●、下が●●と答える人が多いであろう。ここでいう上とは収縮期血圧、下は拡張期血圧である。
ところが収縮期血圧は実は2つあるということが最近わかってきたというのである。
収縮期血圧のうち収縮期の最初にあるのが『善玉血圧』(左心室から血液が駆出されたときに発生する駆動圧波で、血液を体のすみずみに届けるために発生する圧)、後にあるのが『悪玉血圧』(駆出圧波が末梢血管に伝播していく過程で末梢の血管からはねかえってきたもの)ということになる。血圧は、血液が押し出されて発生した圧だけでなく、この圧が末梢血管にいって反射して戻ってきた反射圧も発生しているということらしい。
つまり収縮期血圧は駆動圧と反射圧の2つが合わさったものになる。反射部位はちょうど腹部大動脈の分岐部あがりが反射部位と考えられている。この反射波が大きくなるのは血管が硬く血圧が高くなったときである。これは血管が硬くなっていても、血管の素材は柔らかくても機能的に硬くなっている(血圧が高いとか、血管が収縮しているとき)状態でも大きくなる。
血管内腔が狭く血管の壁が厚いほど、血管が硬く厚く狭い動脈硬化の状態のときこそ、この悪玉血圧が高くなる。血管が硬いと当然心臓にも負担がかかる。
ちなみに『血管年齢』という言葉があるが、これは指尖容積脈波の二次微分波が加速度脈波で、この波形変化から算出されるのが『血管年齢』であり、1998年に米国のHypertension誌に発表したときに使用された ”Vascular aging” という言葉を訳したもので、それが日本動脈硬化学界のワークショップの演題に選ばれ、国内で発表されるときに『血管推定年齢』となり、「発掘!あるある大辞典」のときに『血管年齢』ということになったらしい。そしてその本質を考ええると、善玉血圧に対して悪玉血圧がどれくらいあるかということになるということらしい。