ココアの摂取によって高齢男性の血圧が降下し、死亡リスクも低下するという研究発表がされた。(米医学誌「Archives of Internal Medicine」)
ココアが心臓によいとは1700年代からいわれていたが、65~84歳の男性470人を対象としてココアと心血管疾患の関連を調べた。
対象者は1985年に身体検査と食生活についての問診を受け、その後1990年と1995年に同じ調査を受けた。この結果、日常的にココア(チョコレートを含む)を摂っている男性は、そうでない人に比べ血圧が有意に低いことが示された。
さらにココアの摂取量が特に高い男性は、心血管疾患による死亡率がココア摂取ゼロまたはほとんどない男性の半分だった。
ココアには、血圧を下げ血管内面の細胞機能を改善させるフラバンジオールや茶カテキンの仲間として有名なフラバン-3-オール類が含まれている。さらに、ココアには抗酸化物質が豊富に含まれている。
ただし、ココアを含む食品はカロリーが高いという欠点もあり、摂りすぎれば抗酸化物質の効果も打ち消されてしまう。心臓によいのは甘みの少ないダークチョコレートのみで、有害な飽和脂肪を含むミルクチョコレートや、ココア含有量の少ないチョコバーなどはお奨めできないという。