バイエル薬品は2006年6月までに40~50人規模の抗癌剤事業部(仮称)を新設し、年内に腎細胞癌治療薬「ソラフェニブ(一般名)」の承認申請を目指している。
新事業部の医薬情報担当者(MR)は原則、外部から採用する。がんを専門に大病院などを対象に採用を働きかける。国内企業と販売提携せず、単独で市場開拓する。
ソラフェニブは、米国では「ネクサバール」の名称で昨年末に発売。主流の免疫療法と比べ治療が簡易なため、需要拡大が見込めるとされている。
ソラフェニブは、FDAのPilot 1 Program for Continuous Marketing Applicationsに組み込まれた。パイロット1プログラムは、すでにFast Trackの指定を受けた治療法で、既存の治療法に比べより優れた治療法である可能性が高い薬剤の承認審査のために制定された制度で、FDAは、審査が可能となった新薬承認申請書類から審査を開始し、それぞれ6ヶ月以内に審査を終了することになった。
第III相臨床試験では、ソラフェニブがプラセボと比べて無増悪生存期間(病勢進行までの期間)を2倍に延長させたという結果がでている。無増悪生存期間は、プラセボ投与群の中央値が12週間だったのに対し、ソラフェニブ投与群では24週間と延長しました(p値<0.000001)。(900人以上の進行性腎細胞癌の患者による無作為割付試験)。
一方、768例が本剤の安全性評価の対象になり、薬剤との因果関係が認められた有害事象は、発疹、下痢、手足皮膚症候群、脱毛、掻痒、吐き気、高血圧、倦怠感などであった。
ソラフェニブとは
ソラフェニブは、腫瘍細胞と腫瘍血管系におけるセリン/スレオニンキナーゼと受容体型チロシンキナーゼを標的とする初めての経口マルチキナーゼ阻害剤です。
非臨床試験において、癌の増殖に係わる2つの重要な要因である腫瘍細胞増殖と腫瘍血管新生に関与することで知られるキナーゼ群を標的とすることが示されました。
これらのキナーゼには、RAF kinase, VEGFR-2, VEGFR-3, PDGFR-β, KIT, FLT-3 そしてRETが含まれています。