健康診断でも測定される血清尿酸、高くなると痛風が疑われるものですが、痛風になると、足が腫れ、熱感と圧痛があり、強い疼痛が走り歩行も困難となってしまいます。
この痛風、最近では若年化が進んでいて30代での発症が一番多くなっています。男性が圧倒的に多く男女比は20:1になっています。
そんな痛風ですが、なんと喫煙が男性の痛風の保護因子であるという研究報告が米国リウマチ学会でありました。
コホート研究によるもので、男女別にハザード比を求めています。BMI、高血圧、糖尿病、腎臓病、アルコール摂取などで補正後も0.70(95%CI 0.51-0.96)でタバコを吸うことにより痛風の発症リスクが減っているという結果になっていました。
ちなみに痛風の場合の合併症の比率をみると、高血圧(49.2%)、高コレステロール血症(37.6%)、高中性脂肪(42.8%)、尿路結石(約20%)などとなっています。
全体的な健康ということを考えると、喫煙はよくありませんが、痛風に限って言うと良い影響を与えているのかもしれません。
喫煙により発生する何かの物質が、血中の尿酸の量を抑えているのでしょう。 なかなか興味深い研究です。