ED治療薬 国内発売から5年半 上向く市場
ED(勃起障害)は、EDは性的刺激がうまく伝わらなかったり、陰茎に血液が十分に流れ込まなくなった状態をさし、国内で推計千百万人以上の男性が悩みを抱えるといわれる。
五年半前に米ファイザーが国内初の経口ED治療薬「バイアグラ」を投入したのに続いて、独バイエルが昨年「レビトラ」を発売。
のため費用が不透明な点も悪質業者の横行を助長している。
バイエルは、「レビトラ」発売2年目を機に、EDに悩みながら受診をためらう男性の背中を押す「ED啓発サポートレディー」を新設したと発表。
ED治療薬は陰茎への血液流入量の増加を助けることで勃起を促す薬剤だ。
業界推計によると、処方患者数は日本国内で約100万人、昨年の売上高は約100百億円とされる。
血圧降下剤(8000億円)や抗がん剤(4000億円)と比べてまだまだ小さい。しかし、EDに悩む人の数は推計1130万人とみられ、医療機関で受診した人の割合(受診率)はそのうち10%未満という。
世界のED患者は約1億5200万人(20-70歳男性の16%)で、欧米先進国の受診率は25-30%と高い。医療用医薬品市場全体で世界2位の日本も、ED治療薬は世界9位の「発展途上」段階で、成長の余地はまだかなりあるとみられる。
世界約百カ国でED治療薬「シアリス」を販売する米イーライ・リリーも、日本で3番目の承認を申請中。
バイアグラやレビトラの偽物や外国で販売される正規品を個人輸入代行する業者は、後を絶たない。保険適用外の自由診療