最近発見されている新しいホルモンは、遺伝子の同定、受容体に対するリガンドの検索、アミノ酸配列を基盤としたペプチドの検索など極めて幅広い方法で見つけだされてきている。
●アクチビン
アクチビンは脳下垂体からの卵胞刺激ホルモン(FSH)分泌を促進する蛋白質。
卵胞の発育調節、細胞の分化誘導、組織修復・再生などの作用がある。
●インヒビン
インヒビンはFSH分泌を抑制する蛋白質。
アクチビンに対する相反作用を持ち、精巣での細胞増殖作用、造血作用、神経細胞の生存作用など多岐にわたる作用。
●ウロコルチン
ウロコルチンは副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)のタイプ2受容体に作用する関連ペプチド。
視床下部や中脳などの中枢神経系に存在する他に、消化管、心臓、副腎など種々の末梢組織にも存在。
食欲抑制作用、抗不安作用、下垂体-副腎系の収束作用、バゾプレッシン合成・分泌の抑制作用、血管拡張作用、免疫系での催炎症作用、学習記憶に対する作用、腸管に対する作用など様々な作用が報告。
●オレキシン
覚醒・睡眠の調節に関わる。オレキシンの異常がナルコレプシー(睡眠発作)の病態に深く関わる。
睡眠・覚醒の各ステージを安定化させる役割をしており、その安定化の作用機序はオレキシンがモノアミン作動性神経活性化を介して覚醒維持することによると考えられている。
オレキシン神経は末梢のエネルギーバランスをモニターしており、絶食のようなエネルギーバランスが負に傾いたとき、オレキシン神経が活性化することによって覚醒レベルが上がり、同時に視床下部で摂食に関与する機構を介して摂食行動を促す作用を発揮するとされている。
●サリューシン
細胞増殖促進、心拍数の抑制を伴う血圧低下、バゾプレッシン分泌促進などが確認。
その他にも、免疫活性を持ち、循環制御をはじめとする恒常性の維持に関与している可能性も示唆。