平成22年度厚生労働科学研究「スイッチOTC医薬品の選定要件及び一般使用が求められる検査薬等に関する研究」(研究代表者 慶應義塾大学薬学部医薬品情報学 教授 望月眞弓)では、
1.スイッチOTC医薬品(スイッチOTC薬)の選定要件および選定方法
2.健康状態や自己治療の範囲を事故チェックできる一般用検査薬について
3.新スイッチOTC薬に対応する薬剤師に求められる役割
4.新スイッチOTC薬の製造販売業者に求められる要件
について検討された。
http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do
このたび、一般用検査薬について日本臨床検査薬協会と日本OTC医薬品協会が共同で一般用(OTC)検査薬に対する生活者のニーズや受容性を確認することを目的にWeb調査を実施し、その結果が公表されている。
http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do
調査は20~69歳男女で、自分の健康が気になる人でこの1年間自分の病気で通院していない1029人(男性514人、女性515人)について行っている。
自宅でできる健康状態の検査について、検査してみたい(やや検査してみたいも含めて)が82.6%
検査したい理由としては、「手軽」「自宅」「すぐに結果」というようなものがあげられている。
検査薬で知りたいことは、年齢・性別などを加味すると違ってくるかもしれないが、とりあえずトータルとしては、コレステロール・中性脂肪、がん、糖尿病、動脈硬化、肝機能、インフルエンザ、花粉症の順になっている。
特にコレステロール・中性脂肪は約45%と半数にせまっている。
検査薬で異常がみつかった場合、コレステロール・中性脂肪・骨密度の場合40%強、血糖値、血圧が50%強、尿酸値の場合60%強、病院に行くとしている反面、薬局・ドラッグストアの薬剤師に相談するはともに10%未満。
病院に行かない場合は、食事・運動など生活改善を行うという回答をしている。
もっとも出てきた結果の重度によっても判断が違うので一概にデータをとれるというものでもないような気がするが、一つの目安にはなるだろう。
一般用(OTC)検査薬の使用で期待されることとしては、「自身の健康を意識するようになる」、「早期発見、早期治療ができる」といった回答が半数を超えていた。