EC(欧州委員会z)は武田薬品のアクトス(ピオグリタゾン塩酸塩:2型糖尿病治療薬)について、添付文書の改訂を承認した。
効能の注意事項には、投与開始後3~6カ月は治療効果を正確に確認した上で、きちんとした効果が出ていない場合には投与を中止し、長期投与する場合には効果を定期的に確認すべきと記載したほか、禁忌に「膀胱がん治療中の患者と既往歴のある患者」「肉眼的血尿の原因が調べられていない患者」を追加した。
さらに、「使用上の注意」でも、ピオグリタゾンでの治療開始前に膀胱がんのリスク要因を確認することなどを追記した。
日本では、「重要な基本的注意」として次の記載がある。
*海外で実施した糖尿病患者を対象とした疫学研究において、本剤を投与された患者で膀胱癌の発生リスクが増加するおそれがあり、また、投与期間が長くなるとリスクが増える傾向が認められているので、以下の点に注意すること。(「その他の注意」の項参照)
(1) *膀胱癌治療中の患者には投与を避けること。また、特に、膀胱癌の既往を有する患者には本剤の有効性及び危険性を十分に勘案した上で、投与の可否を慎重に判断すること。
(2) *投与開始に先立ち、患者又はその家族に膀胱癌発症のリスクを十分に説明してから投与すること。また、投与中に血尿、頻尿、排尿痛等の症状が認められた場合には、直ちに受診するよう患者に指導すること。
(3) *投与中は、定期的に尿検査等を実施し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。また、投与終了後も継続して、十分な観察を行うこと。
ピオグリタゾンとその配合剤については、EMA(欧州医薬品庁)のCHMP(欧州医薬品評価委員会)が膀胱がんとの関連を検証する評価を行って、フランスやドイツで新規処方が禁止されるなどした。
CHMPでは、「服用する患者の膀胱がんの発症リスクにわずかな増加が見られる」としたものの、2型糖尿病患者の治療選択肢として有用としていた。