国立長寿医療センター(愛知県大府市)研究所部長を班長とする厚生労働省研究班が、無作為抽出の愛知県内の40~82歳の男女3253人について、内臓脂肪の断面積をCTで測定した。
内臓脂肪面積が100平方センチ以上の肥満の人とそれ未満の人で、2000年から6年間、心臓病や脳卒中を引き起こす動脈硬化の進み具合を、心臓の冠動脈や脳血管の梗塞の有無などで比較した。
その結果、肥満の人は、動脈硬化のある人の割合が約1.2倍、心臓の冠動脈は女性では約1.2倍だが男性では差がみられず、脳内の細い血管は男性は約1.2倍だったが女性では差はあまりなかった。すべての測定で差は1・5倍未満にとどまり、「全体として関連はそれほど強くない」と分析された。
メタボの基準については、いろいろ疑問や意見があるが、メタボ対策を行うことがどれだけの意味があるのだろうかと疑問になってきた。
こんなことなら、好きなものをたっぷり食べて・・・ などと考えたくなるような研究班の報告である。