2006年6月に医療法が改正され、処方箋による調剤を行う薬局が「医療提供施設」として位置づけられた。
これからの薬局は、地域医療における生活者と病院との橋渡し的な役割が求められていくのであろう。
最近、よくいわれているのが「セルフメディケーション」という言葉。
WHOでは「自分自身の健康尾に責任を持ち、軽度な身体の不調 (minor ailments) を自分で手当てすること」となっている。
しかし、セルフメディケーションはいろいろな意味で使われているのではないかと思う。
狭義には、一般用医薬品・体外診断薬などで簡単な症状の改善を自分で行う。
少し広げると、サプリメントなどを用いて健康の維持・増進や病気予防に取り組む。
広義に考えると、食事や運動、休養や睡眠など日常の生活態度によろう病気の予防や健康維持増進なども入ってくる。
今後進んでいく高齢化社会、2025年には75歳以上の人口が2170万人と約2倍近くになる見込みであり、医療保険制度を支える拠出金の負担が健保財源の4割を超えてしまうことになり、健保事態が危なくなる。財源強化のためには、高齢者から保険料徴収も仕方が無いということになる。
後期高齢者医療制度により、家族などの扶養者だった場合や低所得の高齢者は負担感が否めない。これにより保険料が年金から天引きされるので、医療にかけるお金がなく病院に行くのを控えてしまうといったケースが多くでてくるだろう。年金を受給していない人は、資格証がないから医療が10割負担となってしまう。
「病院に行きたいんだけど経済的な理由からいけない!」となると大問題である。それでもとりあえず治療したいとなったときに頼るのは一般用医薬品・薬局である。
予防や健康維持に対するアドバイスも含め、薬局薬剤師の果たす役割は重要になってくるであろう。