福田改造内閣では、舛添要一厚生労働大臣が留任したが、副大臣に、閣僚経験のある自民党の鴨下一郎前環境相と、公明党の渡辺孝男参院議員が起用されるとともに、副大臣の権限が強化され大臣を含めた3人で国会答弁までを行うことになっている。
この3大臣制によって、首相官邸や与党を巻き込んだ主導権争いに発展するふくみもはらんでいる。
役割分担は、舛添大臣が医療・介護、鴨下副大臣が年金を、渡辺副大臣が雇用を担当することとなっている。
6月には、医師定員増を掲げた「安心と希望の医療確保ビジョン」がまとめられ、その具体化のための検討会が立ち上がるとともに介護ビジョン策定の会議も開かれている。
日本医師会とも太いパイプを持つ鴨下副大臣は、舛添大臣をサポートしたいとしていることから、自民党では医師会とのパイプというところも重要視したのではと思われる。
しかし2009年度の基礎年金の国庫負担2分の1への引き上げに関しては、舛添大臣が4月を主張しているのに対し、鴨下副大臣は年度内に「柔軟に対応」するとしている。
年金問題ということでいろいろあったが、舛添大臣の負担を減らそうというのか、それとも任せておけないというのであろうか。
その前に、福田改造内閣がどのくらいもつのかといったことまで心配しなければならない今の情勢か。いずれにしろ頑張ってもらいたいところである。「安心と希望の医療確保ビジョン」がまとめられたことについても、今後検討し肉付けしていく段階に入っている。