4月1日からメタボリックシンドロームに着目した特定健康診査制度がはじまる
そこで「肥満」という効能をもった漢方薬を調べてみると次の2つの処方がある。
処方① <防已黄耆湯>
配合生薬
防已4-5、黄耆5.0、朮3.5、生姜3.0、大棗3-4、甘草1.5-2
効能・効果
【しばり】色白で疲れやすく、汗のかきやすい傾向のある次の諸症
【効能・効果】肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)、関節痛、むくみ
処方② <防風通聖散>
配合生薬
当帰1.2、芍薬1.2、川きゅう1.2、山梔子1.2、連翹1.2、薄荷葉1.2、生姜1.2、荊芥1.2、防風1.2、麻黄1.2、
大黄1.5、芒硝1.5、白朮2.0、桔梗2.0、黄ごん2.0、甘草2.0、石膏2-3、滑石3-5
効能・効果
【しばり】腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症
【効能・効果】高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘
虚証と実証の薬となっているが、最近OTC医薬品の中には、一見漢方薬とはわからないようなネーミングの薬がある。
ナイシトールなどがそれである。
体質を改善とすると効能外であるが、体質に合わせてとか体質を考えてとすると、証にあって選ぶ漢方の考え方にも合っていて薬事法上の問題もないであろう。
しかし、漢方を愛用している人たちは、結構処方を勉強しており、処方名をはっきりいってもらったほうがありがたいといったこともある。
今後、洋薬的なネーミングをもった漢方薬というものは増えていくのであろうか? わかりやすいという反面、処方が分かりづらいという点もあり一長一短なのであろう。