「牛乳乳製品健康科学会議」は、100万部超のベストセラーになっている「病気にならない生き方」(サンマーク出版)の著者、新谷弘実教授が、「牛乳を飲み過ぎると骨粗しょう症になる」などと記していることについて、その根拠などを正す公開質問状に4月30日までに回答するよう求めている。
「牛乳乳製品健康科学会議」は、医学や栄養学などの学識者で構成する団体である。
本の中では、「牛乳のカルシウムは、かえって体内のカルシウムを減らしてしまう」などと、健康への悪影響を主張している。
これに対し、同会議では、「飲んだ牛乳のカルシウムのうち吸収されたものは、体の血液や組織に蓄えられる。牛乳はカルシウム吸収率が高く、牛乳を飲むことで体内のカルシウムが減ることはない」と反論。骨粗しょう症になるとの主張に対しては、「牛乳・乳製品の摂取を増やすと、小児期では骨密度が高まり、中高年期には骨量減少を抑制する」と否定している。
詳細は、
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200703280008a.nwc に出ているので、興味ある方は・・・
いずれにしろ、食品に関してのエビデンスは難しい。その理由としてどうしても疫学調査になってしまうし、牛乳以外のいろいろな要因が考えられるからである。
プロスペクティブな試験を行うにしても種々の条件をきちんとそろえるということは非常に難しいし、レトロスペクティブな調査となると人の記憶が曖昧という部分もでてくる。かといって特定の目的に用いる医薬品でもなく毎日飲まれる食品なので介入試験といってもその予防効果の評価も難しい。
検証は非常に難しい問題ではあるが、「あるある」問題もあり今後場合によっては大きな話題になる可能性も秘めている。