風邪薬や頭痛薬のOTCにも使用されている『イブプロフェン』。
そのイブプロフェンとアスピリンとの相互作用についてFDAから発表があった。
FDAは、医薬品情報の提供として、イブプロフェンがアスピリンの抗血小板作用を減弱する可能性があるとして、イブプロフェン400㎎を服用する場合には、アスピリン(腸溶性ではない速効型のもの)服用後少なくとも30分以上たってから、またアスピリン服用8時間前までに服用することが望ましいとする注意を発表した。そうするとアスピリンの抗血小板効果に影響を及ぼさないというのである。
アセトアミノフェンやケトプロフェンでは現時点では影響はないとしながらも、ナプロキセン(米国:OTC)でも同様な報告があるとしている。
さらに、低用量のイブプロフェンを使用した場合や、腸溶性のアスピリンを使用している場合についての影響は、現時点ではデータがないためコメントが避けられている。
アスピリンとイブプロフェンをお互いにとることについての新情報として、心臓発作予防に使用されているアスピリンについて、痛みの緩和目的で同時にイブプロフェンを服用することは、アスピリンの心臓への効果を減弱してしまう。FDAではいつこれらの医薬品をとるかということにおいて、より多くの情報をもって医師に相談することを推奨している。
イブプロフェンとアスピリンの薬理的相互作用、つまり一緒に投与された時、アスピリンの血小板活性及びTXB2レベルの測定からわかる抗血小板活性によってこの相互作用は妨害される。
抗血小板作用の減弱は、アスピリンが非可逆的に阻害する血小板シクロオキシゲナーゼ(COX)を、可逆的COX阻害作用を有するイブプロフェンが競合的阻害をするためとみられている。