妊娠初期はつわりに苦しむ時期は、おなかのふくらみが目立たないだけに、込み合う通勤電車やバスの中で座れずつらい思いをした人は少なくない。電車の中で気分が悪くなったときに、見た目ではわからないため酔っぱらいと間違われたというつらい経験がある方もいるかもしれない。
そこで、妊婦であることを示す「マタニティーマーク」を活用し、周囲に理解を求めようという動きが広がっている。
厚生労働省も、21世紀の母子保健分野の国民運動計画である「健やか親子21」では、その課題の一つに「妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保」を挙げている。この課題の達成のためには、妊産婦に対して理解のある地域環境や職場環境の実現、受動喫煙の防止、各種交通機関における優先席確保等について、国民、関係機関、企業、地方公共団体、国がそれぞれの立場から取り組むことが重要であるとしている。
そこで考案されたのがマタニティマークである。妊産婦が交通機関等を利用する際に身につけ、周囲が妊産婦への配慮を示しやすくするものであり、さらに、交通機関、職場、飲食店、その他の公共機関等が、その取組や呼びかけ文を付してポスターなどとして掲示し、妊産婦にやさしい環境づくりを推進するものである。
厚生労働省ではこのマークを募集し、1,661作品(応募者数1,243)の中から、恩賜財団母子愛育会埼玉県支部のデザインが選ばれた。
恩賜財団母子愛育会埼玉県支部では二年前から、「マタニティーキーホルダー」を作製し、県内で配布している。丸みを帯びたやわらかいピンクのハートの中に幸せそうな表情の妊婦と赤ちゃん。「おなかに赤ちゃんがいます」との文字が添えられており、妊婦がつけやすく、周りにも押し付けがましくないデザインに仕上がっている。厚生労働省では、ポスターを作製したり、バッジを作るなどして、妊婦に優しい環境づくりをすすめてもらいたい」としている。
【マタニティーマーク】http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/03/images/h0301-1e.jpg
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/03/images/h0301-1g.jpg
問い合わせ先 マークの作成趣旨に合致しているか否か判断がつかない場合には、下記へ
厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課
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