食品に医薬品的効能を記載したとして薬事法違反として摘発される食品が増えている。薬事法上では、無承認無許可医薬品となる。
サプリメントの効果における科学的根拠を解説!
「抗がんサプリメントの効果と副作用徹底検証!」(三省堂、1680円)
西洋ハーブのあり方に関する検討や特定保健用食品におけるエビデンスの考え方ということでも注目したい。
がん治療専門医らでつくるキャンサーネットジャパン(CNJ)が、アガリクスやメシマコブなど人気の抗がんサプリメント52種類を科学的に検証したガイドブック「抗がんサプリメントの効果と副作用徹底検証!」(三省堂、1680円)をまとめた。科学的に理解し、選択するための手引書として参考になる。巻末にはうれしい用語解説付き。
米国の国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)がインターネットで公開している「
Pub Med」のデータベース(世界最大の医療文献データベースで、米国を初め世界70カ国の医学専門誌に掲載された約900万件を越える研究報告が収録されている)で、医学専門誌に掲載された論文を調べ、その研究が「試験管レベル」「動物実験」「臨床試験」のいずれか、また症例報告か、信頼度が高いランダム化比較試験かなどを示した。
大きなポイントは、医学専門誌に掲載された研究報告。医学専門誌はさまざまな研究報告を掲載する前に、厳しい審査をしているから、サプリメントの業者のホームページなどで、「○○の学会で発表された研究」などと紹介されているものより、はるかにその内容の科学的信頼性は極めて高いといえる。
たとえば、アガリクスは「動物実験はあるが人を対象とした信頼できる科学データがない」、メシマコブは「動物実験で抗がん作用の報告はあるが、臨床実験はほとんどない」などとなっている。