ノーベルファーマ株式会社とエーザイ株式会社が、1月17日に抗けいれん剤として使用されるフェニトイン注射剤の水溶性プロドラッグ「ホストイン静注750mg」(一般名:ホスフェニトインナトリウム水和物)を新発売する。
特徴は、フェニトインを水に溶けやすいプロドラッグにすることにより、静脈内投与時の局所刺激作用を大幅に軽減し、忍容性を高めたところにあり、2011年7月1日に製造販売承認を取得し、11月25日に薬価収載されている。
フェニトインは水に溶けにくい性質のため、水酸化ナトリウムやプロピレングリコールやエタノールなどの添加剤が加えられていたが、水酸化ナトリウムが添加されることでpHが強アルカリとなり、注射部位での疼痛、発赤、腫脹などの問題があった。吸収後は加水分解でフェニトインになるため、それからは肝代謝酵素のCYP2C9、CYP2C19により代謝され消失するので併用薬などには、これまでのフェニトインと同様の注意が必要になる。
★エーザイのプレスリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201202.html
医薬品医療機器情報提供のページ(医療用医薬品添付文書情報)
http://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html
にはまだ掲載がないが、すぐにでも掲載されるであろう。
e-pharma http://identify.e-pharma.jp/ には既に載っている。
http://identify.e-pharma.jp/allHtml/1132/1132401A1020.htm
海外では、てんかんの重積状態、脳外科手術時又は頭部外傷時のてんかん発作の予防及び治療、並びにフェニトインの経口投与が不可能または不適切な場合の代替として、2011年1月現在、米国、英国、フランス等24の国又は地域で承認されている。
【効能・効果】
1. てんかん重積状態
2. 脳外科手術又は意識障害(頭部外傷等)時のてんかん発作の発現抑制
3. フェニトインを経口投与しているてんかん患者における一時的な代替療法
ノーベルファーマが日本で開発し、販売提携契約を締結しているエーザイが販売し、プロモーションについては両社が共同で行う。