厚生労働省は6月7日、日本薬学会が取りまとめた医療用医薬品として使用実績のある成分を一般用医薬品に転用する「スイッチOTC」の候補19成分を公表していた。これらの成分については、日本医学会とその分科会108団体から8月30日までスイッチOTC化の妥当性について意見を聞き、その後、転用が適当かどうかについて薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会で議論することになっていた。
候補成分は次の通り(いずれも経口)
ボグリボース【糖尿病治療薬】、アカルボース【糖尿病治療薬】、カプトプリル【高血圧症治療薬】、エナラプリルマレイン酸塩【高血圧症治療薬】、アラセプリル【高血圧症治療薬】、デラプリル塩酸塩【高血圧症治療薬】、シラザプリル水和物、【高血圧症治療薬】、リシノプリル水和物【高血圧症治療薬】、ベナゼプリル塩酸塩【高血圧症治療薬】、イミダプリル塩酸塩【高血圧症治療薬】、テモカプリル塩酸塩【高血圧症治療薬】、キナプリル塩酸塩【高血圧症治療薬】、トランドラプリル【高血圧症治療薬】、ペリンドプリルエルブミン【高血圧症治療薬】、コレスチミド【高コレステロール血症治療薬】、ドンペリドン【消化管運動調整薬】、ベポタスチンベシル酸塩【抗アレルギー薬】、オロパタジン塩酸塩【抗アレルギー薬】、セチジリン塩酸塩【抗アレルギー薬】
これまでのスイッチOTC薬推奨成分リストに載った17成分の開発状況について,7月23日、薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会にて報告があったが、申請中が2成分、開発決定が3成分、自社開発検討が5成分、2成分は今後検討、残る5成分は、すでに類薬や競合品が上市済み等で方針未定ということであった。
(成分名については、明かされていない)
また、佐藤製薬の季節性アレルギー専用の点鼻薬が承認了承となった。
承認名称は、「ストナ点鼻薬」「ナザールAR」「コンタックベクロコート」「コンタックベクロガード」「コンタック鼻炎スプレー」「ベクロコート」
OTC初のステロイド単剤の点鼻薬となる。
効能・効果は、花粉など季節性アレルギーによる「鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ」であり、「1年間に1ヵ月を超えて使用しないこと」を明記することになった。