薬学6年生に関連して現在行われている薬学共用試験は、CBT (Computer-based testing) とOSCE (Objective structured clinical examination) から構成される。
試験は医療現場での実務実習の実施前の4年次の12月から3月にかけて実施されることになっているが、まさに今、行われているところである。日程は、各大学が指定した次の期間での日時となっている。本試験が平成21 年12 月1 日~平成22 年1 月31 日、追・再試験が平成22 年2 月15 日~3 月20 日。
CBTは、いわゆる知識と問題解決能力を評価するための試験でコンピュータを利用して行われ、多肢選択形式(Multiple Choice Question : MCQ)となる。
出題範囲については、薬学教育モデル・コアカリキュラムに基づいて行われている。
一方OSCEは技能・態度など臨床能力を試験するもので1課題5分間、5領域6課題の出題となっている。
追試験は、CBT本試験とOSCE本試験の、いずれかもしくは両方を、病気等のやむを得ない事由により受験できなかった場合となる。
再試験は、本試験の成績が、センター提示の合格基準に達していない場合で、OSCEの再試験において実施する課題は本試験において不合格となった課題のみが対象。
OSCEは1 課題の試験時間は閲覧時間1~2分、実技時間5 分。
5領域と課題は次のとおり
1.患者・来局者応対 ・薬局での患者応対
・病棟での初回面談
・来局者応対
2.薬剤の調製(1)(2) ・計量調剤(散剤)
・計量調剤(水剤)
・計量調剤(軟膏剤)
・計数調剤
3.調剤鑑査 ・調剤薬鑑査
4.無菌操作の実践 ・手洗いと手袋の着脱
・注射剤混合
5.情報の提供 ・薬局での薬剤交付
・病棟での服薬指導
・一般用医薬品の情報提供
・疑義照会
医療現場での実習の前に、これだけの試験を行い、さらに医療現場での実習を行うことになるので、これからの薬剤師は専門家として期待されるところが多いのであろう。