筑波大学附属病院の処方せんデータから薬剤費削減効果を調べた結果、最大はH2ブロッカーで年間薬価ベースで4033万円削減できることがわかった。
さらに、筑波大学附属病院本院で処方されている内服・外用薬のうちで、スイッチOTC薬として承認されていて剤形、用量が適合する29成分(48品目)をスイッチOTC薬に切り替えた場合、総薬剤費は約5340万円となった。
筑波大学附属病院での「ガスター」(一般名:ファモチジン)処方の90%は外来患者向けで、これを単純にこの比率を全国的に当てはめると医療用ガスターだけで年間400~450億円の薬剤費削減が可能になるという。
しかし、そうなると患者負担は増え、ガスター10㎎の試算では、平均処方量61錠を患者平均年齢の57歳に処方したとすると、患者負担は処方薬624円から一気に1万462円の17倍の急増してしまう。これでは、弱者である患者はたまったものではない。OTC類似薬の保健削除の問題が話題となってきている昨今、医療費削減もいいが患者負担ということも十分に考えていってもらいたいところである。